お知らせ
2024年05月24日
健保レター第121号心身の活力は睡眠から

睡眠は心身の疲労を回復し、健康を保持増進するために欠かせない休養活動です。

厚生労働省の睡眠指針が9年ぶりに改訂され「健康づくりのための睡眠ガイド2023」がとりまとめられました。

推奨する睡眠時間や生活習慣が世代ごとに示され、科学的知見を踏まえて質の良い睡眠をとるための留意点が盛り込まれています。

❶世代別に推奨される睡眠時間

◆高齢者 適正な睡眠時間は6時間から8時間とし、寝床にいる時間を8時間以上にしないことを推奨

◆成人 適正な睡眠時間は6時間から8時間とし、6時間以上の睡眠を確保できるよう努めることを推奨

◆子供 1~2歳児は11~14時間、3~5歳児は10~13時間、小学生は9~12時間、中学・高校生は8~10時間を推奨

❷睡眠の質と量を確保する環境づくり(睡眠環境・生活習慣・嗜好品)

起床時に「良く眠れた」と感じられれば睡眠休養感があり、質の良い睡眠がとれています。

◆睡眠環境を整えるには、光・温度・音の観点での工夫が必要です。

光…起床後、朝日を浴びる・日中にも日光を浴びるなど体内時計を調整し入眠しやすくする

       就寝時刻が近づいてきたら照明やスマートフォンなどの強い光を浴びない

温度…寝室を適温に保つ

音…テレビなどを消して静かな睡眠環境を確保する

◆質の良い睡眠につながる生活習慣

▶朝は一定の時刻に起きる

▶朝食をしっかりとる

▶適切な運動習慣を身につけ、日中にしっかり身体を動かす

▶昼寝は30分未満、夕方以降は昼寝をしない

▶就寝前の夜食や間食はしない

▶就寝前はリラックスして脳の興奮を鎮める

▶夜更かし、不規則な就寝時刻、不規則な食事のタイミングなど生活習慣の乱れに要注意!

◆睡眠に影響を及ぼす嗜好品(カフェイン・アルコールなど)と上手に付き合う

▶アルコール摂取量をひかえるとともに就寝前の寝酒をやめる

▶夕方以降のエナジードリンクやコーヒーなどカフェイン摂取をひかえる 

❸交代制勤務者の睡眠課題への対応

◆業務中の眠気改善で仕事の効率をあげる

▶夜勤前や夜勤後に仮眠を行う

 特に夜勤後の仮眠は睡眠不足を補い、非番日の覚醒度や仕事効率を上げる可能性が示されている

◆覚醒レベルをあげる

▶夜勤時にコーヒーなどのカフェインを含む飲み物を飲む

▶夜間に作業する際は、照明を明るくする

▶夜勤明けは帰宅後の睡眠に備えてサングラスをかけて帰宅するなど明るい光を避ける工夫で帰宅後の睡眠の質を高める

睡眠ガイドの内容を実践しても症状や日常生活の困りごとが解決しない場合は、速やかに医療機関を受診してください!

参考資料:へるすあっぷ21 2024年4月「心身の活力は睡眠から 睡眠ガイド2023」

[健保レターの目的]環境の変化に負けない心と身体づくりを支援し、自分らしくいきいきと働く社員をひとりでも多く増やすために持続可能な開発目標(SDGs)の「すべての人に健康と福祉を(SDGs3)」更に「質の高い教育をみんなに(SDGs4)」に貢献して参ります。